0322 Avencast: Rise of the Mage 7/10
魔法使いになりきって戦うシングルアクションRPG。
主人公はとある理由で魔法学校で勉強に励む魔法使い見習い。一人前の魔法使いとなるための試験を受けに洞窟に行ったのだが、試験を終えて帰ってくると・・・。というあらすじだと思う。なにぶん英語なので。
Steamでの発売日は3月18日。発売後あんまり売れなかったのか10%OFFで売っていたので購入してみた。お値段$9。通常価格は$10。
ハリーポッターさながらの魔法学校で主人公が居眠りをしているところからお話は始まる。どうやら体験版が夢の中でのチュートリアルっていう設定だったのでそこら辺を引き継いでいるみたい。芸が細かい。
メインシナリオがあり、それをクエスト形式でこなしていくことでシナリオが進行する。あいだあいだでサブクエストが発生し、それを達成することでEXPや強力なアイテムを手に入れることもある。
ゲームシステム自体は割りと普通。敵を倒すと経験値を入手することができ、規定の値が溜まるとレベルアップする。レベルアップ時にスキルポイントをもらえて、それをステータスやスキル取得に割り当てることでキャラクターを成長させていく。
主人公が覚えられるスキルには接近戦を主眼にしたBlood Magicと、遠距離戦を得意とするSoul Magic、そして召喚魔法であるSummoningの3つのツリーがある。魔法使いだからと言って、引き撃ちするばかりではないのだ。
操作方法は3種類のキーセットが用意されているので、恐らく困ることはない。キーコンフィグも用意されているので存分にアクションして欲しい。
特筆すべきこととして、魔法エフェクトのかっこよさがある。最初は地味な魔法しか使えない主人公が、成長するにつれてド派手な魔法をバンバンかましていく様子はファンタジー好きにはたまらないかもしれない。また、魔法を撃つときには数秒間立ち止まらなければならず、その辺りも魔法使いっぽさが出ている。
シナリオの重要な場面では上の画のようなカットが入って、ストーリーを盛り上げてくれる。
良い点。
こういう見下ろし型のアクションRPGは、Diabloっぽいクリック移動を連想してしまいがちだが、FPSプレイヤーにやさしいWASD移動もある。これにより、アクション自体が非常に軽快で、ダブルタップでのローリング回避などの頻繁に使う操作も楽に行える。
また、ショートカットを自在に変更できることに加えて、WASDと左右クリックの組合せでも魔法を発動できるのでショートカットが足りない!ということには決してならない点も○。
ちょっとした謎解きなんかがあるのも面白かった。正直、英語が全然わからない人だときついものもあるが、是非英和辞書を片手に解いてほしい。
悪い点。
シナリオのスケールが非常に小さい。ここで詳しくは書かないが、そんな大切なことがここで全部終わっちゃうんだ・・・、という印象を受ける。最初は(天才の片鱗を見せる)見習い魔法使いなわけだが、最終的な成長に納得が出来ない。また、シナリオがしょぼいのでプレイ時間を稼ごうとしているのか、チップセットが同じダンジョンをいくつもプレイさせられるのは辛かった。
罠。このゲームではダンジョンに罠が仕掛けられていることがあるのだが、数が多く凶悪なものがある。遠距離主体だとあっというまに死亡。罠を壊せるようにするとか、もう少し数を減らすとかして欲しかった。
まとめ。
敵の強さとのバランス調整もなかなかのもので、Soul Magicを鍛えまくって近接ぼろぼろな感じで行くと、いい感じに魔法使いの厳しさが分かるようなゲームだった。ほとんど作業なし、アクションは楽しいし、魔法はカッコいいしでグラフィックスやシステムに関してはほとんど言うことは無い。それだけに残念なのはシナリオとシナリオが理由で酷いことになっているマップ。もうちょっとしっかりしたシナリオであれば名作と言えるゲームになっていたことは間違いない。
プレイ時間19時間。これが1週にかかる時間。$10だと当たりに入るゲームかも。